勉強しているのに韓国語が話せない!タイプ別の話せない原因と解決策
안녕하세요.
韓国語に限らずですが
一生懸命に勉強しているのになかなか話せるようにならない
まったく話せないわけではないけど、思っているように話せるようになっていない
という悩みを持っている学習者が多いように思います。
かつての私も英語習得でまさにそういう状態を経験しました。
勉強しているのに韓国語が話せないという悩みはひとつであっても、その悩みにはいくつかのタイプがあり、それぞれに原因と解決策があります。
今回の記事では、勉強しているのに韓国語が話せない!タイプ別の話せない原因と解決策について書きます。
「話せる」と「話せない」とは?
これまでの記事でも何度か触れていますが、そもそも「話せる」とか「話せない」とはどういう状態なのかは人により解釈が違うと思います。
例えば、
挨拶とかフレーズ集を暗記してそれを言えたら話せると言える
自分で考えてスラスラと話せて初めて話せると言える
韓国人と同じように話せて初めて話せると言える
これ以外にもあると思いますが、要は「話せる」という状態は曖昧だということです。
この記事を書くにあたり、話せるの状態を独断で恐縮ですが、便宜上、以下のように設定した上で記事を書いていきます。
・フレーズ集や人が考えてくれたものを暗記ではなく自分で考えて話せる
・会話を続けることができる(会話の内容レベルは問わない)
・考えこまずに話すことができる(目安として3秒以内に口から韓国語が出てくる)
これは私が考える話せるの状態の定義です。
なぜこの状態を定義しているかと言うと、実践レベルで使える会話力がついている状態は上記の状態だと思うからです。
以上を踏まえた上で、タイプ別の話せない原因と解決策を次から書いていきます。
話せない5つのタイプ
冒頭で触れた通り、なかなか話せるようにならないという悩みはひとつであっても、そのタイプは大きく分けると次の5つに分類されると個人的に考えています。
知識不足タイプ
話すために絶対的に必要な基本的な単語力や文法知識が足りないために話せない状態の人です。
会話ができるようになりたいからといきなり会話から始めたり、フレーズ集をひたすら暗記して会話をできるようになろうとするような勉強スタイルです。
原因は明らかですが、単語力と文法知識が足りないことが話せない原因です。
ある程度の年齢になってから外国語として韓国語を学び、習得し話せるようになるにはやはり必要最低限の知識習得は必要になります。
解決策としては、基礎をしっかりと学習し、まずは会話をするために必要な知識を自分の中に取り込むことです。
完璧主義タイプ
間違いたくない・間違えてはいけないといった考え方を持っている人や細かいニュアンスにこだわり過ぎの人がこのタイプです。
原因は、学校教育の影響ですね。
間違うことはいけないことだ、恥ずかしいことだといった教育を私達は受けて来ているのでなかなかその刷り込まれた考え方を捨てられない人も多いと思います。
会話では試験で100点を取れるような正確な会話をすることが大事なのではなく、相手とスムーズにコミュニケーションが取れることが最優先です。
相手は、あなたに間違いのない韓国語を求めているわけではありませんし、間違っても気にしません。
相手は、あなたから完璧な韓国語を話そうと待たされるよりも、多少違ってもすぐに話してスムーズに自分も言葉を返せるほうが良いわけです。
これは、あなた自身を相手の立場に置き換えて考えてもらうと分かりやすいです。
相手が完璧な日本語を話そうと20秒かかるより、完璧じゃなくてもすぐ話してもらう方が良くないでしょうか?
また、細かいニュアンスにこだわり過ぎるのも日本人にはとても多いと感じます。
日本語は他の外国語と比べても同じ意味合いでも多くの単語や表現があって細かいニュアンスを伝えることを自然にします。
ですが、外国語である韓国語では、特にまだ自分の会話レベルが高くない段階ではそこまでこだわる必要はありません。
そこをやろうとするから、覚えることが増えたり練習をするにも負荷がかかって話せるようになることのハードルが上がります。
まずは「要は何なの?」という部分をハッキリと誰にでも分かるように伝える事だけに集中することが大事です。
知識ありすぎで混乱タイプ
知識があり過ぎゆえに持っている知識を整理,区別して使いこなせないということがあります。
例えば、勉強を進めると似たような文法事項が出て来ますが、何が違うのか?どうやって使い分けるのか?に悩むことがあるのではないでしょうか?
これらは、ひとつひとつの文法事項を使いこなせるようになっていないうちに新しいことを覚えてしまったことで混乱してしまっている状態です。
私たちは学校教育で、とにかくたくさん学んで知識を増やすことが大事であるような考え方を刷り込まれていますが、必ずしもそうではありません。
学ぶことが悪い、知識を得ることが間違っているということでは決してありません。
ですが、得た知識は使えるようになっていなければ意味がありません。
知識が多いがゆえに混乱してかえって使えなくなってしまっているこのタイプの人は、もう一度ひとつひとつ復習をして理解して使えるようになるか、要らない知識は無理して使わなくてもOKです。
置き換え思考タイプ
文字通りの置き換えで話そうとすると単語力がものを言う会話になります。
そのため、単語が分からないと話せないので、単語を知らないとか思い出せない時点で話せないということになります。
このタイプの人はまず置き換え思考をやめることが必要です。
確かに、韓国語は「私は学生です」のような文であれば置き換え式に文を作ることができます。
ですが、すべての文をこの置き換えでできると思ってしまうと必ずあとで躓きます。
また、不自然な韓国語になります。
私たちは外国語として韓国語を学ぶ以上、完全に韓国人のように自然な文を作れるようになることは難しいです。
ですが、この置き換え思考で不自然になるのと、きちんと勉強してもなお不自然さが多少残るのとは意味が違います。
置き換え思考で文を作ろうとする傾向がある人は、置き換えではなく文の意味を考えて自分の知っている韓国語で表現するくせを早い段階でつけるようにしてください。
私の生徒さんにはこの置き換え思考をやめて自分の韓国語で表現できるようになる発想と方法を徹底して身に付けてもらい、生徒さんは自然な韓国語を話せるようになっています。
話すことがなくて話せないタイプ
韓国語を話せないのは韓国語能力の問題だと思うかもしれません。
ですが、必ずしもそうではなく、そもそも日本語であっても自分が何を話したいのか分からない、話すことがないという人は韓国語能力があっても話せません。
日本人は、自分の考えていることを人に伝える、自分の意見を言うことに慣れていないと思います。
「あなたはどう思いますか?」という風にあなた自身の考えを聞かれても、自分の意見をハッキリ伝えることに抵抗感があるという人もいるのではないでしょうか?
これは日本の同調圧力とか和を重んじる文化の影響があると思うのですが、外国人とコミュニケーションを取る上でのデメリットだと私は思っています。
日本人は何を考えているのかよく分からないと外国人が言ったりしますが、これは自分の考えていることをきちんと伝えないからです。
韓国人も日本人のように空気を読むということを必ずしもしてくれるわけではないので、やはりちゃんと自分のことや考えを伝えられるようになることは大事です。
もし、この傾向があると思ったら、韓国語の前に自分で自分のことを人に伝えるとしたらどんなことを話すのかを考えてみてください。
まとめ:原因にあった解決策で話せるようになりましょう
ここまで、勉強しているのに韓国語が話せない!タイプ別の話せない原因と解決策について書いてきました。
ひょっとすると、ひとつのタイプだけではなくいくつかのタイプに当てはまっている人もいるかも知れません。
いつも同じ話になりますが、話せないと思ってまた覚えることをやっても、それが知識不足からくる会話ができないではない限り解決策にはなりません。
新年を迎え新しい気持ちで韓国語学習を始めるこの段階で、一度自分自身のことを内観してみてください。